【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第52章 Getaway Car ☆
赤井さんは、前よりもちゃんと自分の気持ちを伝えてくれるようになった。
寂しいなんて、絶対言わなかったのに。
そんな赤井さんが、愛しくて大好きで仕方ない。
「…わたしも、寂しいよ?」
「…お前も?」
「当たり前でしょ?
…けど、前の方がもっと辛かった。
何ヶ月も離れてたときに比べれば2週間なんてすぐだよ」
そう言うと、赤井さんはまだ納得いってない顔をしながら、わたしの頬に手を添えた。
「…毎晩電話してもいいか?」
「もちろん」
「何食べたとか、おはようとか、LINEしてもいいか?」
「…ふふっ…」
「なんだよ。何がおかしい」
「だって、赤井さん、それ全く同じこと前にわたしが言ったんだよ?」
工藤邸から引っ越すことを決めたとき、わたしは赤井さんに言ったこと、そのまま今度は赤井さんがわたしに言うから。
それが、なんだか可愛くて嬉しいと思った。
「笑うなよ…多分、前よりもっとお前のこと好きなんだ…」
「わたしも。毎日好きが増してる」
そう言ってふたりで顔を見合わせて笑った。
「さ、じゃあ起きようかな」
そう言ってわたしが身体を起こそうとしたとき、後ろからわたしの身体を赤井さんが抱きしめた。
「え?あ、赤井さん?」
「…したい」
「したいって…い、今?」
「今から、教習所に行くまでずっと、お前を抱いていたい」
「ず、ずっとって…死んじゃうよ…」
赤井さんが言うと、冗談に聞こえない。
本当に明後日の出発まで、ベッドから出してくれない気がした。
「サラはしたくないのか?」
そう言いながらも、赤井さんはわたしの太ももをゆっくりと撫でた。
ず、ずるい…
完全に赤井さんの術中にハマっていることを自覚しながらも、わたしは赤井さんの身体にぎゅっとしがみついた。
「したい…」
「決まりだな」
優しいのか、意地悪なのかわからない顔で微笑んだ赤井さんは、わたしをベッドに寝かせながら深い口づけをした。
そして一日中、ずっと彼の愛を全身で感じる時間が続いた。