【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第52章 Getaway Car ☆
夢を見た。
眠るわたしに、赤井さんが何度も何度も抱きしめて、ごめんって言いながらキスをしてくれた。
わたしだって悪かったのに。
赤井さんはいつもそうやって、わたしに謝ってくれる。
そういえば、赤井さん帰ってきたかな…
だんだん目が覚めてきて、起きようかなと思った時、赤井さんの匂いが香った。
ゆっくり目を開けると、わたしをぎゅっと抱きしめた赤井さんが、目の前ですーすーと寝息を立てていた。
「え…」
もしかして、あれは夢じゃなかった…?
眠る赤井さんの頬にゆっくりと手を添えると、赤井さんの綺麗な目がぱち…と開いた。
「…サラ…おはよう」
「…おはよ…あの、赤井さ…」
ごめんなさい。
そう言おうとしたとき、赤井さんがわたしの唇を奪った。
ちゅっ…
音を立てて唇か離れたとき、じわっと涙が溢れて、濡れた瞳が赤井さんを捕らえた。
「サラ…泣かせて、悪かった」
「…っ…わたしの方こそ…ごめんなさい」
わたし、昨日ソファーで寝落ちしたよね…?
赤井さん、夜中にちゃんと帰ってきて、抱っこしてベッドに運んでくれたの…?
一晩中ずっと、ぎゅってして抱きしめてくれてたの?
昨日の夜、寂しかった分、今赤井さんと仲直りできたという安心感でまた涙が溢れる。
「サラ…お前が世界で一番大切だ」
赤井さんはわたしの涙を指で拭い、そして目をじっと見つめながら言う。
「一瞬だって、お前と離れたくないんだ…
だから2週間合宿に行くって言われて、少し…いや、かなり寂しいと思ったんだよ」
ぎゅっ…と抱きしめて、赤井さんが言った。