【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第51章 HANABI ☆
そして、ソファーに座る俺の隣にちょこんと座り直すと、上半身裸になった俺の腕にぎゅっとしがみついてくる。
「赤井さんのTシャツ、たまにこっそり着てるの。
気づいてた?」
「初耳だ。悪い子だな」
なんて、悪い子だと全く思えない。
むしろ隠れて俺の服を着てるとそんな可愛い笑顔で言ってくるとは、何ていい子なんだと褒めてあげたくなるぐらいだ。
「まだ花火あがってる!」
そう言って夜空を見上げるサラ。
時間を見ると後10分でフィナーレだ。
ラストスパート、花火が上がる間隔が短くなってくる。
ドンッ パッ
パラパラ…
「綺麗だね…」
「あぁ」
「赤井さん。来年は、屋台でたこ焼き買って、二人で浴衣着て見ようね」
「来年か…」
来年の話を当たり前に出してくるサラ。
来年も一緒にいる未来を信じて疑っていないようだ。
「うん。来年は、堂々と街を歩けるようになったらいいね。
わたしも、赤井さんも。
あ!でも、もしかしたら来年はもう日本にいないかも?」
「住む場所がアメリカでも、一緒に見に来ればいいだろう。
飛行機でたった12時間。
距離にするとたった6000マイルだ。」
「たった12時間って、日本語おかしいよ」
「おかしくない。
お前と一緒なら12時間はあっという間に過ぎる。」
そんな屁理屈を言ってサラの頬をむぎゅっと寄せると、ひよこみたいな顔になったサラがまた俺に食ってかかる。
「じゅるいよ!しょんなこと言うの!」
「ずるくない。
…マヌケな顔」
「むーー!!」
サラが可愛く怒るのが見たくてワザとそんなことをする俺。
自分はもっと大人だと思っていたんだがな。