【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第51章 HANABI ☆
赤井side
工藤邸で灰原哀の警護を終え、自宅に帰ってからまたタブレットで事件の捜査資料に目を通していた。
そう言えば、今日は花火大会らしい。
昼間、阿笠邸で少年探偵団が集まり、浴衣に着替えて祭りに行く準備をしていた。
サラを連れて行ったら喜ぶだろうな…
だが、赤井秀一で人混みに行くわけにはいかず、沖矢昴の変装はもう解いた。
今からまた変装しても花火には間に合わない。
来年、また行けばいいか。
来年…
来年、俺たちは一体どこで何をしているんだろう。
サラが隣にいるのは間違いないとして、さすがにアメリカに帰っているか…
サラの苗字はまだ桜井のまんまだろうか。
そんなことを考えながらぼーっとタブレットの画面を眺めていると、玄関のドアの鍵を開ける音がした。
サラが帰ってきたのか。
出迎えようと、玄関に通じるLDKのドアを開けた時、サラの姿が目に入った。
「赤井さん。ただいま」
「……」
白地の浴衣に赤い帯、珍しくアップにした髪
全てとんでもなく似合っていて、言葉を失う。
サラの浴衣姿に思わず目を見開いて固まった俺を見て、サラは首を傾げながら俺の名前を呼んだ。
「赤井さん?」
俺がフリーズしているのを不思議に思ったサラは、俺の顔の目の前でヒラヒラと手を振る。
「あ…あぁ。」
「どうしたの?ぼーっとして」
「…お前こそ、その格好どうしたんだ」
「これ?有希子さんに着せてもらったのー!
今日花火大会だからって」
嬉しそうにくるっと一回転して前も後ろも俺に見せびらかすサラ。