【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第50章 Today was a fairytale ☆
気づいた頃には時計の秒針は朝4時を指していた。
「貴重な睡眠時間が…」
全て泡となって消えたことに、ガクッと頭を抱える俺。
外出の時間を考えると、今から1時間なら仮眠を取れそうだが…
いや、起きられなくなる可能性が高いな。
そう判断した俺は、ベッドで眠るサラに一度キスをした後、一睡もしていない状態のまま工藤邸に向かった。
工藤邸にはジョディとキャメルが俺に会いに訪ねてきていた。
「あ!秀!
…どうしたの?何か、クマひどくない?」
「…ちょっと寝不足で」
「ははーん。赤井さん、昨日の夜は激しかったんですねぇ…」
にやり。と口角を上げてしたり顔をするキャメルに、ジョディは怪訝そうに眉を顰めた。
「そう言う下ネタな話なの?!最低ー!」
「いや…サラはちゃんと0時過ぎには寝かしつけた」
「寝かしつけたって…子供じゃないんだから」
そんなジョディのツッコミを拾うことなく俺は続ける。
「その後、サラが借りてきた少女漫画に手を出してしまってな。
気付けば4時までずっとそれを読んでいた…」
「あ、、赤井さんが!しょ、少女漫画?!」
「秀が?!少女漫画!?!っぷ…」
さすが普段一緒に仕事しているだけのことはある。
2人は全く同じワードを綺麗にハモったあと、俺を指差して大爆笑を始めた。
「「あはははははは」」
「…(怒)」
他人に指を刺されて笑われるのはこんなに屈辱的なことだったのか…
と、口をへの字にして2人を睨む俺。
「何がおかしい。」
「だって、少女漫画読んでて眠れなかったって!
FBIきっての切れ物の赤井秀一が!?」
「赤井さんも、キスシーンにきゅんとしたりするんですか?」
「いくらなんでも笑い過ぎだぞ。
ほら、仕事の話をしよう。」