【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第50章 Today was a fairytale ☆
教師と生徒の恋愛か。
けしからんな。
そう思いながら味噌汁に口をつけた時、隣で見ていたサラが黄色い声をあげる。
「きゃー!やばい!楽しみ!!」
思わずその声に驚いて、ブッと味噌汁を気管に入れてしまい、ゴホゴホとむせ返った俺。
楽しみ!?このドラマが!?正気か?
そう思いながらゲホゲホと咳をする俺の背中をさすりながらサラが言う。
「どうしたのー!珍しいね、赤井さんがむせ返るなんて」
「っ…いや、お前あのドラマが楽しみなのか?」
「うん!見てこれ!!!」
満面の笑みでそう言ったサラはソファーの前のローテーブルに積んでいた漫画のうち一冊を手に取り俺に見せた。
「これ、今日ポアロで蘭ちゃんに借りたの!!
めちゃくちゃキュンキュンするんだよ!!!」
「…まさか、今日一日それを読んでいたのか?」
「うん!この漫画に出てくる 先生 がカッコよくてやばいの!
先生役、川Pだし!ドラマも絶対みるよ!!」
きゃっきゃと楽しそうにそう言うサラ。
そうか…寂しくなかったのはこれのせいだったのか。
川Pって誰なんだ…
イライラとそんなことを頭の中で考えながらサラを見ると、そんな俺の毒気をあっさり抜いてくる。
「この先生ね、赤井さんに似ててすっごくかっこいいの」
「…俺?」
…なんだ。
俺に似ているから好きだと言っているのか…
俺は自分が思っている100倍単純な男らしい。
たったこれだけで、まあ許してやるか…と突然寛容になる。
「どこが似ているんだ?」
そう言いながらサラの髪を撫でて可愛がってやると、サラは嬉しそうに、うーんと宙を見ながら答える。
「んーっと、無口で、無愛想で、目つきが悪くて…」
「おい」
どれもこれもウィークポイントじゃないか。
思わずジロ…とサラを睨むが、サラは気にせず続ける。
「タバコ吸ってるところがかっこよくて、
クールなんだけど実はすごく優しくて、
頭が良くて、
いざと言うときは必ず守ってくれるところとか、全部赤井さんみた…っんんっ…」
そこまで聞いた俺は、サラが全部言い終わる前にサラの唇を塞いだ。