【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第50章 Today was a fairytale ☆
赤井side
「…寂しかったか?」
サラをめいっぱい抱きしめてそう聞くと、サラはあははと笑って言う。
「ぜんぜん!!!」
そしてサラはくるっと背を向けてスキップしながらまたLDKの方へ戻っていった。
ぜ…全然…!?
ガーーンとショックを隠せない俺は頭を抱えながらその後を追う。
全然って…
少しも寂しくなかったということか…
むしろ俺がいなくて羽を伸ばせた。と言わんばかりに上機嫌じゃないか!?
キッチンに立つサラを見ると、ふんふんと鼻歌を歌いながら夕飯を温めている。
以前なら、寂しかったと言いながら俺に甘えてきていたのに…
これが付き合って1年以上経った代償なのか?
もしかしたら、これから2年、3年と時間が経過していくにつれ、俺のことを更に空気として扱うようになるんじゃ…
俺は、1年経っても相変わらず毎日こいつに惚れているのに。
はあーっとため息をつきながらダイニングに座ると、サラが心配そうに俺を覗き込みながら夕食の準備をしてくれた。
「どうしたの?
仕事、大変だった?」
「いや…仕事じゃなくて」
「?」
お前が、全然寂しくなかった!と言ったのが引っかかる
そんなこと言えるはずもなく、俺は首を傾げるサラに何も言わず、黙って箸を握った。
そして徐にTVをつけると、あるドラマのCMが流れた。
月曜9時
君に恋
そのタイトルコールとともに、制服を着た女が「どうしよう。わたし、先生のこと好きかも」
そう言うシーンや、スーツを着た男が「俺にはよくわからん。人を好きになるということが」というシーンが流れた。