【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第49章 bluebird ☆
赤井さんと愛し合った後
「あー…Tシャツと水着、浜に打ち上げられてる」
わたしは、抱かれながら流されたTシャツと水着を、海藻に混じった中から取り出した。
水着を即座に着用すると、たっぷり水を吸って重くなったTシャツを見ながら言う。
「びしょびしょだよ…赤井さんの車濡れちゃう」
そう言って赤井さんを見ると、赤井さんも自分のTシャツを取り、ぎゅーっと絞りながら言った。
「しょうがないだろ。
お前が俺を海に落とすのが悪い」
「そうだけど…」
たしかに、今日こんなに濡れたのはわたしが赤井さんを海に落としたからだ。
反論の余地もないわたしは、しょんぼりと下を向きながらTシャツを絞り水を逃す。
「いいよ。車が濡れるぐらい。
お前のこんな格好を、他の奴に見られるよりマシだ」
そう言って赤井さんはわたしの頬にキスをした。
怒ってるなんて言っていたくせに、結局甘いんだから。赤井さん。
「もう怒ってない?」
「あぁ。怒ってない」
「ほんと?」
「本当だ。」
わたしはたまらず、赤井さんに言葉を漏らす。
「…赤井さん、大好き。
今日ね、たくさんの人にナンパされたけど、
赤井さんよりかっこいい人いなかったよ?」
「…たくさんの人に、ナンパ?」
「うん。中にはしつこく身体触ってくる人もいたけど、全部断ったよ!偉い?」
そう言いながらぱあっと顔を明るくして赤井さんを見ると、ついさっき怒ってないと言っていたはずの彼から黒いオーラがビシビシ出ている。
「あ、あれ?」
「…偉いわけないだろう…」
「え?あ、赤井さん?」
「どこのどいつだそれは」
思わぬところで地雷を踏んでしまったようだ。
赤井さんはさっきわたしを怒っていた時とおんなじ顔をしてわたしを睨んでいる。