第49章 bluebird　☆

バシャーンッと水飛沫が上がり、俺の鼻に海水が押し寄せる。


「っ！ゲホッ…」

「気持ちいいでしょ？」

「お前…」


ゲホゲホと、鼻に入った海水を出そうとしている俺を見ながら、サラはあははと笑っている。

俺は仕返しに、サラの腕を掴んでそのまま俺が入ってる海に引き寄せた。


「わ！！」


バシャーン！！

俺が落ちた時よりも少し小さい水飛沫が舞って、サラはブハッと水面に顔を出した。


「ひどいー！わたしTシャツこれしか無いのに！」

「海に入ろうって言ったのお前だろ？」

「Tシャツ脱いで水着で入ろうと思ってたの！」


もう！と、俺の身体を叩くサラの手を取った。

海の中でサラを腕の中に抱き寄せて、じっとサラを見ると、サラは顔を赤くしながら俺を見つめ返してくる。


「…なんか、ドキドキする」

「…どうして？」

「だって、赤井さんと海入るの初めてだし…
…なんか、赤井さんセクシーだし…」

「ホォー。今からもっとドキドキすることするのに？」

「え…？」


首を傾げたサラの頬に手を添え、俺はゆっくりサラの唇を奪った。