【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第49章 bluebird ☆
はぁーっとため息をつきながら、どうすればサラはわかってくれるんだ…と考えを巡らせていると、サラは眉を下げて申し訳なさそうに言う。
「…赤井さん、そんなに怒んないで?
来年からはもうあの格好しないから。」
「俺が何故こんなに怒っているのかわかっていないだろ?
今までも何度も言ってきたのに」
このまま怒っていてもどうしようも無いのはわかっているんだがな…
けれど少しは反省して欲しい。
このままだと、サラの身体に盗聴器と発信器を仕込まなければいけなくなる。
心を鬼にして怒った表情のままサラを見ると、サラは俺にぎゅっと抱きついてきた。
「?!」
「赤井さん、許して…?」
ひ、卑怯だ…
これで俺の機嫌が治るとでも思っているのか?!
そう思う心とは裏腹に、俺の手はゆっくりとサラの背中に移動。
気付けばまんまと俺はサラの身体を抱きしめ返している。
クソ…どうしてこう、俺はこいつに甘いんだ。
「許してくれる?」
上目遣いで目を潤ませながらそう言われ、許したくない…と思っていても首が勝手に縦に動いた。
「…今度こういうことがあったら、今度こそ許さないからな」
「うん!」
「…本当にわかっているのか?」
「わかってる!」
ぎゅーっと俺の身体に頬を擦り寄せながら甘えてくるサラ。
絶対分かってないな。こいつ…
そう思っていると、俺の身体に抱きついたサラが顔を上げて笑った。
「ねぇ、せっかくだし海入ろうよ。
夏の思い出作りたい!」
「いや、俺は水着じゃ無いから」
そう言って断る俺を、サラはまるでいたずらを仕掛ける子供みたいに笑って、突然俺の身体を突き飛ばして海に落とした。