【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第49章 bluebird ☆
キャメルが今までみた中で一番顔を真っ赤にしながら指差す先を辿ると、水着にフリフリのエプロンを付けたサラが男と談笑している。
「な…」
空いた口が塞がらない俺は、思わずその姿を二度見した。
なんだあの格好…
水着にエプロンとは聞いていたが、あれじゃあまるで…
「裸エプロンかと思ったわ」
ジョディがサラを見ながら目を丸くしてそう言った。
そうだ。
前から見たら水着の部分がほとんど見えず、まるで裸にエプロンをしているように見える。
そんな格好をしながら、男数人に囲まれてにこにこしてるサラ。
少し耳を覚ますと微かに声が聞こえてくる。
「お姉さん、可愛いねー」
「俺たちと遊ぼうよ」
「喫茶ポアロでーす。
あそこで海の家やってるの。
遊びに来てくれる?」
「行く行くー!ね、今日の夜ヒマ?
俺たちとドライブしない?」
「しませーん。全部で何名ですか?」
めげずにナンパをしてくるそいつらに、可愛く断るサラだが、全くと言っていいほど効果が無い。
俺はゆら…と立ち上がり、
「あいつら…殺す」
そう言いながら、サラに集っている男達を一人残らず殺してやろうとしたとき、キャメルが俺を羽交い締めにして止める。
「あああ赤井さん!まずいですよ」
「離せキャメル…」
「落ち着きなさいよ。
ここで乱闘騒ぎを起こしたら、サラちゃん下手すればクビよ?」
「クビになるならそれはそれでいい。
バーボンにも会わずに済むしな…」
全く聞く耳を持たない俺を見て、キャメルが慌てて声を上げた。
「あ!!あの男達、大人しくポアロの海の家に移動してます!」
「え?」
見るとサラから離れ、その先にあるポアロに向かっていた。
ポアロを見ると、大繁盛で大半が男性客だ。
「あれ全部、サラさんが呼び込んだんですかね…」
「…連れて帰るぞ。」
「だ!ダメですよ!
無事に1日が終わるよう、見守りましょう」
キャメルはガタイがいい分、俺の身体をがっちり掴んで離さない。
仕方ない…もう余裕で我慢の限界を突破しているが…
ここはもう少し様子を見るか…
フーッと気持ちを落ち着かせようと息を吐き、俺はサラの方へじーーっと視線を送り続けた。