【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第48章 カブトムシ ☆
目が覚めると朝だった。
疲れきって眠っていたわたしは、咄嗟に自分の右手の薬指を確認した。
赤井さんからもらった指輪が、ちゃんとはまっていてホッと胸を撫で下ろす。
良かった…赤井さんの彼女のままだ。
夢じゃない…
そして、隣を見るとスースーと寝息を立てて眠る赤井さんが目に入った。
「…秀一」
愛しくて、思わず彼の名前を呼び捨てにして指で頬に触れると、赤井さんは眉を顰めて
「ん…」
と吐息を漏らすとゆっくり目を開けた。
「おはよう。サラ」
「おはよ」
朝起きて一番に言葉を交わしたあと、赤井さんはわたしの頬にキスをした。
そして、おでこをくっつけてじっと瞳を覗かれたあと、ゆっくりと口を開く。
「俺が必ず、あの組織を潰す。」
「うん」
「お前の過去もすべて、俺が精算してやる。
だからお前は何も気にするな。
俺の隣で、ただ笑っていてほしい」
「うん…」
頷くだけしかできないわたしを、赤井さんはまた優しく抱きしめた。
「ずっと、一緒にいよう。」
「ん…いる」
腕の中でわたしは決めた。
何があっても、赤井さんの隣にいる。
赤井さんがもうお前なんて嫌だと言っても、絶対に離れない。
そう決めたんだ。