【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第48章 カブトムシ ☆
そんな風に言ってもらえる人間じゃないんだよ…わたしは…
溜まりかねて、わたしから本音が溢れる。
「……わたし、そんないい人じゃないです…
本当は、わたしなんかに勿体ないぐらい、赤井さんは眩しいのに…」
「サラさん…?」
「赤井さんは、いつもわたしのことすごく大事にしてくれる…
だけど、わたしはそんな価値ない。」
じわっと涙が溢れてくると、キャメルさんがガタッと立ち上がり、慌ててわたしを慰めるためにそこにあったティッシュを取った。
「そ、そんな事ないですよ!」
「そんなことあるの。わたし、昔、ジンと…」
「あ、赤井さん!」
キャメルさんの言葉にハッとLDKのドアの方を見ると、帰宅した赤井さんが立っていた。
沖矢昴の変装は、外で解いてきたらしい。
「…ただいま。悪いな、キャメル」
「い、いえ。あ…では私はこれで」
キャメルさんは、このなんとも言えない空気感を察知したのか、ペコペコと何度か会釈しながらこの家を後にした。
今の…赤井さん、どこから聞いてたの…
昔、ジンと…
これは確実に聞こえてるよねきっと…
どうしよう。
なんて答えよう…
正直に話したほうがいいよね?
わたしは、実は赤井さんの大切な人を奪った男と、過去に…
だけど、言えない…怖い…軽蔑される…