【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第47章 黒い猫の歌 ☆
「杯戸町のオリエンタルホテルで開催されるオークション会場に俺と潜入だ。
俺は沖矢昴の姿、お前は有希子さんに別人にしてもらった姿。
組織がやり取りするであろう人物を探し当て、捕まえて尋問する」
「…わかった。」
「ずっと俺と一緒に行動するから、何も心配しなくていい。
ただ、もし不足の事態になった場合は、お前にも…そのために、護身用でハンドガンを渡しておく」
「…そうだね。…ジンとウォッカが街にいたし」
「…!?」
わたしがそう言うと、赤井さんは驚いたようにわたしを見た。
当然だよね。言ってなかったもん…
「…昨日、表参道で買い物してたら見たの。
見つからないように隠れてたら、帰るの遅くなっちゃって…
ごめんね。何もないなんて言って…」
「気にするな…こうしてちゃんと話してくれた。
それだけで十分だ」
「うん…」
赤井さん優しく言うから、わたしは思わずホッとして微笑んだ。
すると、赤井さんがわたしの手を引いて腕の中に閉じ込める。
ぎゅっと抱きしめられると、わたしの全部を受け入れてくれている気がした。