【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第47章 黒い猫の歌 ☆
赤井side
「サラ…?」
髪を撫でてやりながら、サラの名前を呼んで顔を見ると、泣き疲れたのかすやすやと寝息を立てている。
サラがこんなふうに取り乱して泣くのは久しぶりだ。
昨日、嫌な夢を見たと言った時からなんとなく様子がおかしいことに、俺はちゃんと気づいている。
だが、サラが何もないと言うなら、俺はもうそれ以上聞かない。
何に悩んでようが、俺は何があってもサラを守ると決めたのだから。
サラを寝かしつけている時、赤井秀一のスマホが鳴っているのに気づいた。
「…ジョディか」
着信元の名前が表示されていて、俺は通話ボタンを押す。
「どうした?」
「秀。例の組織、動きがあったわ。」
「…なんだと?」
「今週の日曜日、杯戸町のオリエンタルホテルでとあるオークションが開催されるらしいの。
そこに出品される、あるプログラムを例の組織が狙っているという情報が、水無怜奈から入ったわ。」
「ホォー。珍しく、いい情報じゃないか」
「ええ。それで、明日工藤邸で落ち合って、対策会議をすることになったから」
「…俺に連絡する前にあのボウヤにすでに伝達済みというわけか。
普通俺の方が先だろう?」
「怒らないでよ。偶然その情報を得たときコナンくんと一緒にいたのよ」
「明日だな。了解」
ジョディからの電話を切り、またベッドの近くに足を運んで眠るサラの寝顔を眺めた。
こいつが今日あんなに取り乱したのと、今の組織の話
何か関係があるのか…?
「サラ。俺はお前が守る。必ずな」
そう言いながら、誓いも込めて
眠るサラに口づけをした。