第46章 HAPPY BIRTHDAY ☆

続いたやってきたのは猛獣ゾーン


ライオン、虎、チーターなどなど、猛獣の檻が並ぶ中、サラはある動物に指を刺しながら声を上げた。


「ねえ、あの黒豹、赤井さんにそっくり！」


指差す方向には、黒豹が不機嫌そうな顔してこっちを見てくる。


「…似てませんよ…」

「似てるよー！目元もそっくり。」


そう言われ、その黒豹をまじまじと見てみるが、黒豹は俺をギロッと睨んだ後ぷいっとそっぽを向いた。


「可愛いー。赤井さんみたい」


可愛い？！
俺みたい？！
どこかだ…


サラの感性が全く掴めない…
困惑する俺をよそに、サラは笑いながら続ける。


「でも、沖矢さんは豹というより、ウサギさんだよね！」

「ウサギ…ですか」

「うん。うさ耳似合いそう」


本体が黒豹で、仮の姿がウサギって、俺は一体どういう人間なんだ…

全く納得がいってない俺を見て、サラは楽しそうに笑った。

まあいいか。
こいつが楽しそうなら、黒豹でもウサギでも犬でも亀でもなんでもいい。


フッと笑うとサラはまた嬉しそうに言った。


「沖矢さんも、今日楽しそうだね」

「君といるからね」


そう言って、サラの手を握った。