【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第45章 A Whole New World ☆
ふわっとサラの香りがして、思わず頭がくらくらする。
今日一日、あんなに歩き回って汗をかいたのに、どうしてこんなに良い匂いがするのか不思議で仕方がない。
というか、俺は臭くないのか…
ふんふんと自分の身体の匂いを嗅いでみるが自分では分からず、そんな俺を見透かすみたいにサラが俺の首元に鼻を埋めて言った。
「秀一さんの匂い、すき…」
俺の脳を溶かすようなその一言に、俺は不覚にも心臓が大きく跳ねた。
酔ってる時や、眠い時に突然繰り出される秀一さん呼び。
シラフだと恥ずかしがって呼んでもくれないくせに。
まあしかし、仕方ないな。
俺はこいつにメロメロらしいから。
もう開き直りも良いところだ。
俺はサラを抱き上げてやり、マンションの駐車場から自宅まで運んでやった。
「サラ。着いたぞ。このまま寝るのか?
それともシャワー浴びるか?」
そう言って、とりあえずサラをソファーに下ろすと、サラの頭についているくまの耳を取ろうと手をかけた。
そのとき、それを慌てて止めながらサラが言う。
「とっちゃだめ!」
「あ…すまない。…でも、寝るにしてもシャワーにしても付けたままは無理だろう?」
「…えっちするんでしょ?」
そう言いながら、サラは寝ぼけ眼で俺を見た。
「い…いや、眠いんだろ?」
「ねむいよ」
「じゃあ、就寝かシャワーか選べよ。
するのは別に今日じゃなくても…」
「ねむいけど、したいもん」
そう言って、くまの耳をつけたまま、サラは俺のシャツの裾を掴んだ。
「サラ…?!」
「ね、しよ?秀一さん…」
まるで酔っている時のサラみたいだ。
サラが俺の服を脱がせようとする手を、俺は咄嗟に止めた。