第45章 A Whole New World ☆

赤井side



そして翌日。
朝6時にサラを叩き起こした。


「サラ。起きろ」

「んーー。はやいよぉ…」


眠い目を擦りながらサラはむくっと起きた。


「8時に集合だからな…」

「まだ寝たいのにー…」

「ほら、顔洗ってこい」

「うー…ネムイ…
起きて欲しいなら好きって言ってー」


まだ半分夢の中のサラは、そんな意味不明なお願いを寝ながらしてくる。

チラ…と時計を見ると、予定の時間よりも1分遅い。
これはサラを早く起こさないと遅刻だ。


俺は布団に潜るサラの髪を撫で、耳元でこう言った。


「サラ。好きだ…」

「わたしも好き」


もぞ…と布団の中で体を動かし、サラはこちらを見て笑った。


朝から、バカな2人だな。

サラはようやく布団から出て、くわーとあくびをしながら、サラはフラフラと洗面所に向かった。

とりあえずサラを起こすと言う第一関門は突破した。

昨日24時過ぎに眠ったから、機嫌はまあそこそこ。悪くはない。

6時に起こすために、昨日はサラに手を出すのを諦めて大人しく就寝したんだ。

なぜ俺が…ここまで…
そう思いながらも弟の頼みを聞いてしまうのは兄の性なのかもしれない。


はぁーっと本日1度目のため息を吐いて、俺はキャップにサングラスをかけた。

まあ、さすがにあのネズミーシーで組織の誰かに会うことはないだろうが、念のため。