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あなたが愛してくれたら【R18】

第5章 4月5日とそれ以前 社内、ある居酒屋


「いい。 今日は私が誘ったんだから」

「元々はこっち…てかそういうの、今時」


頑なな様子の彼女に、怜治が反論しかける。

その時にちらほらと飲食店の合間にあったホテルから、丁度出て来たカップルと小夜子がぶつかりそうになった。

咄嗟に後ろに避けた弾みに、怜治の背中へもたれかかる。

そこから、動けないでいた。
怜治の両腕が小夜子の胸の下で彼女を抱き止めていて、息苦しかった。

社内の人間とこんな類いの事はしない。
それにいつもならこんな微妙な雰囲気位、かわせる筈だった。


「こういうのも慣れてんだろ? 性欲だけなら」


彼は小夜子を離さない。

小夜子も今更引くにひけなかった。


「楽しませてくれるの?」


声が強ばっていた。
小夜子のらしくない虚勢だった。


「さあ?」


その後はまともな会話も無かった。

怜治は強引に小夜子の腕を引き、まさに性欲のみの行為をしたのだった。




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