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あなたが愛してくれたら【R18】

第4章 4月12日 社内


「地味な作業だよね。 今時」

「ですね。 来期からはアプリ含めて一元管理しますから、こんな手間も無いんですけど。 この辺は湊さんの方が詳しいでしょう」

「……………」

「僕は湊さんと入れ替わりに今の所に配属なった訳だし…終わりましたよ」

「……ご苦労さま」


労いの言葉を掛ける小夜子にちらりと視線を向け、彼女とその周りを見渡す。
呟く様な小さな声だった。


「ここの部署は女性が多いんだな」

「………?」

「そん中でも湊さんは目立つ」

「何……」


軽く頭を下げ、怜治が社会人の顔に戻る。


「こないだはご馳走様でした。 お詫びに次はこちらが奢ります」


そう言い残して去っていく怜治の背中を、しばらくの間小夜子は憮然として見送っていた。




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