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あなたが愛してくれたら【R18】

第4章 4月12日 社内


「今年入社となった新入職員12人です」


人事課長がリクルートスーツに身を包んだ一ダースの若者を一人ひとり紹介していった。

去年まで大学生だったって言っても、まだ学生服の方が似合いそう。


自分にもあんな頃があった事なんかすっかりと忘れて、小夜子はそんな光景を微笑ましく思う。
全社合わせて400人ほどの企業にしては景気のいいものだ。

挨拶が終わり、フロアの人間が初々しいね、誰それが可愛かった?等めいめい無駄口を叩きつつ自席に戻っていった。



「職員挨拶終わりました? ……相変わらずここの部署、暗いですね」


空々しさなんて感じさせない。
だけど口調も声もあの時とはまるで違う、と小夜子は思った。



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