第27章 6月6日 ホテル
腰を浮かせている彼女のせいで、やや浅い位置での抽挿を繰り返す。
狭い入り口に先が引っ掛かり、怜治の方が先に溶けそうだった。
大体、小夜子の中はどこも気持ちがいい。
「ぁっ、駄目、ぁあ…ッ」
「浅いとこも、いい?」
「ふ……やぁ、こすっちゃ…だめぇ」
「こすんないと終われない」
とはいえ、こんなに締め付けられたらもたない。
「小夜、もう少し力……つうか、さっきはあんなに余裕だったのに」
なだめる様にやんわりと小夜子の腕を外し、怜治が軽く揺らしながら入る。
彼女の切羽詰まった声音につられ性急になりそうになり、ぐっと自分を抑える。
ゆっくりと揺すっていく。