第24章 6月6日 レストランの庭、ホテル
嫌だと、何度かそう言った様な気がする。
動きを止める代わりに彼が大丈夫だと小夜子をなだめた。
好きだと言うと、言葉の代わりに彼が耳に、肩に、首筋に、安堵の口付けを降らせた。
「っん……一度抜いといて、良かった」
「怜……んッもう、……けな…ァあッ!」
一際大きな水音をさせ、怜治が大きく動いた。
軽くお腹の下に手を入れて支えながら、彼自身が達するために。
突然内部を激しく出し入れされるそれに、掻き出されて新たに押し入るうねり。
「痛かったら…言って」
痛いのか気持ちがいいのか分からない。
綯い交ぜになった塊が小夜子を貫く。
怜治と小夜子の下半身がぶつかる音がして、その度に彼女の髪と胸が乱れて揺れた。
「ッぁ! あ…っあ! ん…っ!!」
待って、言おうとするもそんな隙もない。
お願い、待って。
容赦無く叩かれる衝撃に、きつく歯で噛んでいた布片、そのお陰でどうにか耐えていた。