第24章 6月6日 レストランの庭、ホテル
久しぶりに男性を受け入れた事に思ったよりも緊張してしまった。
色々な感情は脇に置いて、触れられる度に恥ずかしいと思う。
初めてな訳はないし、彼とするのだって二度目だ。
だけどどうも勝手が違った。
途中で彼に触れようとするのも制され、怜治は小夜子の体を導いていく。
まるで心まで裸にされてる様だ、と思った。
そんな剥き出しになって過敏になりすぎた彼女に、怜治は飽く事無く愛撫を加える。
もう痛くても、どうなってもいいから、そう思えるまでそれは続いた。
動作のたびに盛り上がる胸の筋肉や、逞しく小夜子への欲望を主張する男性の象徴に小夜子は見蕩れた。
最初にした時には痛みが勝っていたのにも関わらず、彼がゆっくりと入ってきた時は頭の先から溶けそうになった。
ようやくに彼と一つになり、もっとと求めてしまう。
震えるほどに喜んでいるのは自分の心。
いっぱいに充たされてるというのに、彼のそれは入り切らずもどかしさの余り腰を浮かせた。
怜治が入ってくるたびに、行き場がなくてどうしようもなくなって、せめて彼を抱き締める。
目眩がしそうな幸福感に包まれて、怜治も小夜子をきつく抱き返した。
「小夜」
「……ん」
「痛くなかったか? あとごめん、早くて」
「そんな事、ない……」
怜治は本当はこんな風に女性を抱くんだ。
まだひりつく肌はそのままで。
お互いの体が擦れ、溜まり過ぎて溢れた感情を少しずつ逃す様に、小夜子が小さくため息をついた。