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あなたが愛してくれたら【R18】

第12章 4月27日 会議室、社内


丁度昼休憩に入った頃にスマホの着信が鳴った。

念の為に登録しておいただけだった。
それは意外な人物からで、怜治は人気のないフリースペースに移動しながらそれを受ける。


「はい、高階です」

『こんにちは。 ごめんね、突然。 番号覚えてたから』


よく通る声。
イケおじはどうやらいい声もしてるってのが、スタンダードなのかもしれない。


「確か、叔父さんですよね……小夜子の」


そういう設定だったっけ。
何となくくすぐったい気分になりながらも一応合わせてみる。


『うん。 こないだは、きみとろくに挨拶も出来なかったし、あの後彼女大丈夫だったかなって、心配で』

「………? 大丈夫ですよ。 逆に元気過ぎて困る位」


向こう側で軽く笑う声が聞こえた。


『それなら良かった。 あの子いつも、大丈夫しか言わないから』

「確かに」


何となくそれは分かる様な気がする。
だからわざわざ本人に聞かずに、こちらに掛けてきたのか?


『しっかりしてそうな子で安心した。 だからって別に出しゃばるつもりはないよ。 今度は二人で店に遊びにおいで』

「ありがとうございます」


じゃ、休憩時間中にごめんね。 そう言って電話は切れた。


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