• テキストサイズ

あなたが愛してくれたら【R18】

第12章 4月27日 会議室、社内


「ありがとう。 こちらも勉強不足でした」

「いえ。 いただいたご指摘事項につきまして、数日中におまとめして提出致します」


相手が数度満足気に頷き、COOに視線を投げた後に先を促す様、顔を進行役の方へ向けた。

向こうの出方は攻撃的では無かったから、一応こちらの水準を知っておきたかった、という事だろうか。
まどろっこしいが、もしかして、何かあるのかもしれない。
念のため小夜子は相手の顔と名前を頭に入れておいた。


にしても、怜治の対応は満点に近かった。

初めてのこんな場で、臆すること無く。
小夜子は心の中で彼に対し手を叩きたい気分だった。

これからの成長が楽しみである一方、転職を考えるかもしれない、と彼が話していた事も思い出す。


いくら彼の出来が良いとはいえ、その能力が生きるのは部長や金子、今井など、そんな周りのフォローがあってこそのものだ。

得られるものはまだまだある。

急くものではない。
転職するにも早過ぎる。
それを彼も今回の事で気付いてくれればいいのだけど。




/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp