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先生の秘事

第2章 一限目


不死川先生に恋人がいない
カナエ先生ともなにもない
それがわかったなら私は私の気持ちを伝えることを決意する

でも、それはいつ?
もう少し様子を見てから
もう少しご飯を一緒にいったりしてから...

もしダメだったら
そう思うのが怖くて私は決意はしたけど、すぐに行動することは出来なかった


不死川先生を食事に誘う為に職員室に顔を出す

キョロキョロしていると冨岡先生が気付いてやってきてくれた

「どうした」
「あ、不死川先生はいらっしゃいますか?」
「不死川なら生徒とサッカーしている」
「そうなんですね」

職員室の窓から運動場を見ると楽しそうにサッカーをする不死川先生
また放課後にでも誘おうと思った

「草津」
「はい?」
「この前のお詫びに今日奢らせてくれ」
「え...」

冨岡先生からのお誘い
この前のお会計は全て私が持っていた
そのことを気にしているのか冨岡先生は

「そんないいですよ!」
「そうもいかない」

申し訳なさそうにする冨岡先生を断ることができなかった

「...わかり、ました」

今日は冨岡先生のご馳走でご飯に行くことになったのだ


先日のように駅前で待ち合わせをした
今日は冨岡先生がお店を既に予約していてくれた
向かったのはレストランだった

「こんないいところ...!本当にご馳走なっていいんですか!?」
「気にするな」

冨岡先生と私は席で話していると食前酒のワインがグラスに注がれる

「冨岡先生...」
「今日はやめておく」

そう、先日のこともありお酒はやめておくようだった
私はワインを少しだけ口に含み舌で味を堪能する

「ん〜!美味しい」
「ワインも飲めるんだな」
「お酒全般大丈夫ですよ」

私は二口目のワインを舌で転がす
冨岡先生の視線が痛い

「なんです?」
「いや、美味しそうに飲むから」
「そうですか?」
「俺も...」
「やめておきましょう」
「...そうだな」

ワインに手を伸ばそうとする冨岡先生の手を私は止めた

次々に料理が運ばれてくる

「こんなご馳走...本当に大丈夫ですか!?」
「今日は気にしないでくれ」
「っ、申し訳ないですよ」
「俺の気持ちだ」

そう言われてしまうと何も言えない

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