第8章 休息
反応しない私の方にゆっくり顔を向ける
「ッはぁ...」
息の上がる私を見て不死川さんが焦る
「お、おい!高重!?」
揺さぶる不死川さん
あぁやめて胸が温泉からはみ出ちゃうぅ
なんて呑気に頭の中で考えているとザバァと私を抱き上げてしまう
露わになる私の身体を見ないようにタオルで隠してくれるが色んなところがはみ出てる
あぁ穴があったら入りたい
動けない私を温泉から出してくれて浴衣をかけてくれた
そのあと意識が朦朧としてあまり覚えてはいない
目覚めると私はちゃんと浴衣を着て客室で寝ていた
ガバッと起き上がり頬に手を当てる
「え、ちょっと待って!?なんで浴衣着てるの!?」
私が自分の身なりに気付いて驚いていると不死川さんが「おー起きたか」と顔を出した
まって!今見られたくない!
「し、不死川さんあの、色々とご迷惑おかけしましたッ」
「あ"ーーー、ぁあ」
なんで濁すのぉぉぉ!?
絶対あれこれ見ちゃったでしょ!!
茹で蛸状態になる私を見て不死川さんがまた心配になったみたいで私の顔を覗き込んできた
「まだのぼせてんじゃねぇの?顔が真っ赤だぜぇ」
「やだ!見ないでっ」
恥じらう私に不死川さんまで恥ずかしそうにぽりぽりと頬を掻く
だからその反応やーめーてー!
「不死川さん...みまし、た?」
「... ...ぃゃ」
なんでそんな間があるの!?声ちっさ!!
「絶対見ましたよね!」
「ちゃんと隠したぜぇ!」
「でもでも着替え!」
「あぁ...出来るだけ目ぇ閉じてた」
嘘よ!絶対嘘!
「私もぉお嫁にいけなぃっ!」
お嫁にいけないと泣く私を不死川さんは「はぁ」と頭を掻きながらため息を吐く
「いざとなったら俺が貰ってやるよ」
泣き喚いていると不死川さんが何か言っていた
聞こえなかった
「え、なんですか」
「!もう言わねぇ!」
なんで私が怒られるのよ!
あーーーー
と布団に潜り込んでしまった