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想い人

第7章 無限列車


あの一件以来私は毎日鍛錬を怠る事をしなかった
基本のことから技を磨き上げることまで
無心になって鍛錬をするものだから周りからは心配された

「高重」
「冨岡さん」

冨岡さんが様子を見みにわざわざ足を運んでくれた

「よかったら手合わせ願いたい」
「私でいいんですか?」
「あぁ」

冨岡さんとの手合わせ
不死川さん以外との柱との稽古
少し戸惑ったが今の私はなによりも強くなる事
強い相手との稽古は何よりも自分を強くすることができる

私たちは竹刀を手に取り手合わせをした

冨岡さんは竹刀を振る間も表情ひとつも変えない
全然読み取れない
次になんの技がくるかなんて予想できなかった
その為追いつくので精一杯
私が隙を突いていけば何故か読まれて塞がれる

「高重おまえは基礎体力が足りない」
「っわかってますよ」

身体が小さいせいか人より体力の減りが早い

「だが、無駄な振りはなく相手の隙を突くのも上手い」

あら、褒められている

「体力をつけろ」
「っはい」

それから私は基礎体力をつけるために食べた
そして走った

アオイちゃんもビックリするほどに食べた
甘露寺さんまでは食べれない、流石に
だが、苦しくなっても体力をつける為努力した

私は久しぶりに不死川邸へと向かった

「ごめんください」

敷地内に顔を覗き込めば素振りをする不死川さんの姿があった

「あのー」
「!」
「手合わせ願えますか?」

不死川さんに手合わせのお願いをした

「あぁ」

素振りをする手を止めてこちらを向く
私はぺこりとお辞儀をした

「よろしくお願いします」
「あぁ」

地を蹴り素早く低い位置から不死川さんの鳩尾を目掛けて竹刀を振る
カァンと音を立ててそれを止められる
力を込められ私は弾き飛ばされる
そのまま着地をした地点からまた地を蹴る

花の呼吸 肆ノ型 紅花衣

下から上へと首を狙って竹刀を振る

不死川は少し後ずさると思いっきり振りかぶって竹刀をぶつけてきた

っ、重い!

竹刀から掛かる圧力でギシギシとしなる私の竹刀
その時
バギィと竹刀が折れてしまう

「っはぁ」
「おまえ、ちったぁ体力つけたみたいだな」

不死川さんは少しだけ目を細め私を見る

「はい、」


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