第7章 無限列車
その後
私は炭治郎の腹の止血をした
みんな泣いていた
「炭治郎、くん...よく呼吸で止血できてる、ね」
ぐすっと鼻水を啜りながら炭治郎くんを褒めた
「煉獄さんが、教えてくれたんです」
煉獄さん...
彼は到着した隠によって運ばれる
もう動かない手がぶらりと垂れ下がる
「っ...うぅ...」
私は何もできなかった
煉獄さんを守れなかった
私は
弱いっ
私たちは皆蝶屋敷へと運ばれた
幸い私は軽症で済んでいたので床に伏せることはなかった
ただ気持ちは伏せていた
心配した不死川さんが様子を見にきてくれた
「おぃ」
私の部屋の外から声がする
無断で入ってきたと思われる
「...不死川さん」
「大変だったな」
不死川さんの顔を見て涙が一つ落ちてしまう
「不死川さ、ん...私っ煉獄さんを助けられなかったですっ!私弱くて、煉獄さんの手助けできなく、てっ、見てる、だけしかできなくてっ」
「ぁあ」
泣きじゃくる私を不死川さんは優しく受け止めてくれる
「辛いよな」
「はいっ」
「悔しいよな」
「っはい、!」
「でも、煉獄は誰も死なせなかった。乗客も皆守ることができた。それは高重の力でもある。煉獄があそこまで戦えたのもおまえのおかげだぁ」
「私、弱いっ」
「おまえは弱くなんかねぇ!俺が保証する!」
抱き寄せた肩を引き離し力強い目で言ってくれた
「不死川さんっ」
ぽんぽんと頭を撫でてくれるその手はとても心地よかった