第7章 無限列車
その時列車が酷く揺れ 鬼のものであろう断末魔が響く
思わず耳を押さえる
揺れる列車
とりかく乗客を守らないと!
脱線する列車
乗客を守るみずき
列車の壁を斬り刻む
乗客が飛び出す
「皆さん!ここから逃げてください!!」
開かれた穴から次々と乗客が逃げ出す
それを見届けて
ただならぬ気配を感じた私はそちらの方へと急ぐ
「れ、煉獄さんっ、」
凄まじい目で追うのがやっとの激闘が行われていた
「炭治郎くん...これは」
「上弦の鬼が現れたんです」
炭治郎は目を離さず私に説明してくれた
す、助太刀ができない
邪魔になるだけだ
見ていることしかできない私は刀を握る手に力がはいる
食いしばる唇から血がながれる
「煉獄さんっ」
その時
煉獄さんの腹を鬼の腕が突き抜ける
「煉獄さーーーーーーん!」
朝日が登る
鬼が逃げようとする
それを追う炭治郎くん
私は煉獄さんに駆け寄る
「煉獄さん!煉獄さんっ!」
必死に煉獄さんに声をかける
持ってきた止血剤じゃ間に合わない
内臓がボロボロなのだ
「煉獄さん!」
私は医療従事者として悟ってしまった
もう 間に合わない
炭治郎くんと伊之助くんが駆け寄る
煉獄さんが炭治郎くんに何か伝えてる
あの声の大きさが取り柄の煉獄さんの小さな声
もう声も張れない
「高重、...」
「っはい!」
「高重は...自分の殻を破れ...もっと周りを信じるんだ」
「っっつ!はい...」
煉獄さんの声がどんどん途切れて小さくなっていく
私は堪える涙が溢れてくる
煉獄さんは
息を引きをひきとった