第7章 無限列車
『ここは...』
また夢の中だ
でも違う
この女の人は...
私の目の前に女の人がにこやかに座る
手のひらを見ると私の手は小さかった
『こども...そうか、子供の頃の夢を見ているのか』
私はとても幸せそう
女の人もとても優しく笑う
『みずき、私の可愛いみずき』
温かい
抱きしめられてほわほわする
『かぁ、さん』
眠るみずきは涙を流す
腕に繋がれる縄
一つ一つと敵の罠が進められていく
皆眠りについてしまっていた
『かぁさん』
そう呼べば彼女はこちらを向き微笑む
『みずき』
今度は低い男の人の声
『とぅさん』
私、愛されてたんだ
かぁさんもとぅさんもいたんだ
っ!
違和感が残る
私は何をしにここにきた
ダメだ
冷めら冷めろさめろ
でも、この優しい空間から抜け出せない
ずっとここにいたいなぁ...
その時身体が燃える
『え、』
ごぉっと炎は私を覆い尽くす
「っはぁ!!」
「大丈夫ですか!」
「炭治郎くん!っとその子は」
よっと手をあげる少女の気配は鬼だ
「妹の禰󠄀豆子です」
「禰󠄀豆子、ちゃん」
どうやら禰󠄀豆子の血気術で目を覚ましたらしい
「鬼がいるのね」
「そうみたいです」
「柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」
ぶわぶわと広がる気持ち悪い肉腫
車内が覆い潰される
煉獄さんの技で全て薙ぎ払われる
「高重!他の車両の人たちを助けてくれ」
「はい!」
私は後方の車両を担当することにした
斬っても斬ってもきりがない
沢山の技を出す
「くっ」
これだけの人たちを助けながらこれを斬るのはなかなか骨が折れる
「たぁぁぁ!」
その時雷が落ちるような音がした
「!敵!?」
って今は目の前のコレをどうにかするしかない
花の呼吸 伍ノ型 徒の芍薬
連撃で肉腫をバラバラにする
弐ノ型 御影梅
浮き上がってくる肉腫を次々に潰していく
「っはぁ」
こんなに連続して技をだしたら呼吸が乱れる
肩で息と整える刀を構える手に力を入れる
「はぁぁぁぁ」