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想い人

第3章 鍛錬


柱合会議から帰ってきたしのぶさんは少し不機嫌だった

どうやら鬼を連れた隊士 竈門炭治郎をお館様がお認めになられたそうだ

「はぁ...それをはい、わかりましたと納得できるほど簡単じゃないわよね」

私だって鬼が憎い

大事な人を殺したのは鬼なのだから

カナエさんだったらどうしただろう

今亡き人に問うたとて何も返ってはこない

「きっと不死川さんご機嫌ななめだろうな」

よかったしばらく任務が一緒じゃなくて
とばっちり食うところだった

そう思っていたのに

「どうして貴方はまた怪我してくるんですか」
「うるせぇ」
「まーた自分で傷つけて」

私は彼の左腕を処置する
刀で斬ったそこからは血が溢れていた
濡れた綿で拭き取り消毒をする
その間も彼は黙ったまま

超絶不機嫌だわ

もうオーラが違う
私はとばっちり食わないように処置だけをする

「おまえ昼は」
「まだですけど」

それが何か?と思っていると

「いくぞ」

勝手に決めて行こうとする

「何故に」
「付き合え」

何故そうなる
こんな不機嫌な不死川さんの相手を何故私がしなければならないのか

「し、仕事が」
「少しぐらい大丈夫だろ」

なにがだ
こちとら大量の隊士が待ってるんだぞ
と言いたかったが怖くて言えない

「...わかりました」

重い腰を上げて大人しく不死川さんについて行くことにした



不死川さんについて行くとそこは甘味処だった

「なに?おはぎ食べたかったの?」
「むしゃくしゃしてんだぁ」
「なるほど」

むしゃくしゃしてると甘いものでも食べたいわけね
ってそう簡単に理解できるわけない

「はぁ」
「なんだぁ」
「なんでもないです」

なんでもいいからこの人の機嫌を戻してくれるなら甘味処でも付き合いますよ

「おはぎ」
「わたしはみたらし団子」

注文を済ませて 沈黙が続く

い、息苦しいっ!

「おい」
「はい?」
「この前結局冨岡と最後まで一緒だったのかよ」

はていつの話だ

「あー、蕎麦屋の」
「そうだよ!」
「いちいち大声出さないでください」
「悪りぃ」

あら、今日は素直に謝るのね

「まぁ仕事もありましたし食べたらすぐ解散しましたけどね」
「ふぅん」
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