第13章 あかり
「なんと!指を握ってくれた!可愛らしい!……お義母さん、胡蝶、甘露寺、禰豆子少女、栗花落少女!を支えてくれたこと、感謝しても感謝しきれない。本当にありがとうございます」
長時間に渡り経験がないにも関わらず懸命にを支え、励まし続けてくれた家族や仲間たちに杏寿郎は深く頭を下げた。
「ヤダわ、杏寿郎君。私はあと少しで生まれそうな時に引っ張りだそうと手を伸ばして、皆に怒られちゃったのよ?」
涼平の嫌な予感は的中していた。
「よもやよもやです!それは危機一髪でしたね!ふむ、色々な意味で皆には改めて感謝する!」
「ちゃんのお母様も、早くちゃんを痛みから解放してあげたかったからこその行動……だったと思いますので。遅れましたが煉獄さん、おめでとうございます。柱の中で誰よりも早くお父さんになられましたね」
しのぶの言葉を皮切りに2人へと祝福の声が次々と掛けられ、優しく温かな手が朱莉の頭や頬を撫でては顔を綻ばせていく。
「さぁさぁ、奥様はお疲れですからね。休んで頂かなくては。若様、ほんの少し皆さんに朱莉さんをご紹介したら連れて戻ってきてくださいまし」
産婆の言葉に頷きながら朱莉を皆の元に連れて行っても構わないかとの反応を伺うと、はもちろんと言うように満面の笑みで頷き杏寿郎の胸元に顔を埋めた。
「私はまだ動けそうにありませんので、皆さんへのご紹介は杏寿郎君にお任せします。2人のお帰りをここでお待ちしています」
「ありがとう、すぐに戻るので待っていてくれ。愛している、」
そうしての頬を撫で、杏寿郎は居間へと朱莉を抱いて歩みを進めた。