第11章 お披露目
「、俺と君の赤子なので頑丈に違いないだろう。しかし赤子がいるいないに関わらず体調が万全ではない。演武を舞ったあとで疲れもあるはずだ……それでも皆の近くに行きたいのであれば条件を飲んでもらう必要がある!」
がこの日が来ることを指折り楽しみにしていたことを杏寿郎は知っている。
自分が舞うことももちろんだが、他の呼吸の演武を見るのが楽しみだと常日頃から耳にタコが出来そうなほど1ヶ月以上聞かされていたからだ。
杏寿郎の希望としてはこの部屋で大人しく産婆の到着を待っていて欲しい。
もし本当に赤子を授かっているならば、母子共に健康でいてほしいと思うのは当たり前のことだ。
それでも案を出そうと思ったのはやはりの意思を押し込めて気持ちを落とさせたくないから。
そんな心中を理解しているは言葉を紡がず、杏寿郎の案を静かに待った。
「まず第一に布団に包まれたままでいること、あと1つは俺のそばを離れないということだ!こうして後ろからを風から守る!これならば寒さに体が堪えることはない!しかし恥ずかしがりの君に我慢出来るかは微妙なところだと思っているがな!」