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月夜の欠片

第11章 お披露目


今日は音楽的才能が皆無なが振付師や杏寿郎の協力を得ながら懸命に練習し、最終的に奥義まで舞に組み込み完璧に踊れるようになった演武のお披露目日である。

事前に手紙で知らされていた通り杏寿郎はと演武を行い、天元は同じ系統の呼吸を使用していた善逸と行うことになっているのだ。

「俺の着替えの速さ舐めんなよ!我妻の意見を退けてまで勝ち取った1番だぞ?間に合わすに決まってんだろ?……我妻も面白ぇ奴だからいいけどよ、俺も姫さんと舞ってみてぇなぁ」

その言葉通り杏寿郎が着替え終わる頃に合わせたかのように天元は早着替えをして見せ、炎柱の羽織と同じものが染め入れられた着物を纏っている杏寿郎を羨ましげに見下ろした。

「君の動きは凄いな!今度ご教授願いたいほどだ!との舞に関しては全演舞が終了してから頼んでみてはどうだ?あの子なら君の頼みを断らないと思うぞ!」

早着替えを済ませた天元の着物は本人が隊服姿の時に顔に描いていた模様と同じもの。
帯には自分で持ってきたであろうキラキラ光る綺麗な石を連ねており、正しく天元らしくて思わず杏寿郎は笑みを零した。

「いや、お前が早く着替えちまったら姫さんもそれに合わしちまうだろ。やめとけ、煉獄を待たせることに引け目感じて涙目なんぞ。さ、そんな姫さんお迎えに行こうぜ!一緒に舞ってくれって頼まなきゃなんねぇしな!」
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