第10章 ※湯けむり旅情
「俺も全て楽しみだ!この地には3日間滞在するのでゆっくり見てまわろう!商店を巡って少し疲れたら宿で休み、外湯へ足を向けるのもいいな!しかもだ!宿の食事はすこぶる美味いらしいぞ!」
何だかんだで杏寿郎も非日常な旅行が楽しいらしく予定が次々と出てくる。
「お食事!そう言えば少しお腹が空いちゃいました。でも今食べるとお宿のお食事が食べられなくなりますよね……」
商店の中には土産物だけでなく食べ物も多くある。
それを見ているとの腹の虫が鳴き……つられて杏寿郎の腹の虫も盛大に鳴き出した。
「、心配する必要はない!俺たちはよく食べるので一つや二つ食べたところで食事に全く影響しない!それでも心配ならば、甘い物を一つ買って半分こにしよう」
「はい!お食事を楽しみたいのでここは半分こにしましょう!あ、杏寿郎君、あれが食べたいです!」
弾けんばかりの笑顔で手を引っ張ってくるを諌めることなく、杏寿郎は笑顔でそれに応えて望む場所へ好きに行かせてやる。
結局あちらこちらにが興味を引かれてしまうので、宿に到着したのは太陽は橙に色を変え夕餉の時刻が迫った頃だった。