第1章 ※月夜の軌跡 9章
顔を赤くして頷くに軽く口付けを落とし、ぎゅっと抱き締めた。
「途中で辛くなれば手を離して構わないからな」
コクコクと胸元で上下に動く頭を確認すると、杏寿郎はの下半身へと手を移動させ、出来る限り驚かなせないよう誰も触れたことがないであろう場所へ当てがった。
「んっ……杏寿郎君……」
杏寿郎を見上げるの瞳は揺らいでおり、これから未知の感覚に誘われるのを不安に思っているようである。
「大丈夫だ、痛くしない。も手を動かしてくれるか?」
「は……い」
杏寿郎からモノへと顔を向け恐る恐る手を上下に動かすと、僅かに杏寿郎の体が反応して昂りがビクンと震え、呼吸が浅くなった。
(気持ちよくなってくれているでしょうか?お顔……見てみたいな)
そう思ったはばれないようにそろそろと杏寿郎の顔を仰ぎ見ると、眉をひそめながらも頬を紅潮させていた。
(初めて見るお顔です!わぁ、色気がすごいです!もう少し早く動かしたら……)
と、手の動きを早めようとした瞬間、杏寿郎の閉じられていた瞼がゆっくりと開かれてしまった。
「こら、覗き見るな。それほど余裕があれば、こちらも遠慮は必要ないな」