第2章 プロローグ
ファ「別に、お前にだって知らない魔法使いがいたって可笑しく無いだろ。東の国に居るなら尚更外に出ずに村にずっと居たというのが妥当だろう」
フィ「それもそうなんだけどさ……まぁ、いいか。」
ファ「で、この依頼はどうするんだ。話を聞いた感じ何かの呪いが関わっている可能性もあるから君が良いなら僕が引き受けよう」
晶「そうですね、ファウストが着いてきてくれるなら心強いですね!他の人は……取り敢えず声をかけれるだけかけて見ます」
フィ「俺も着いていくよ、気になることもあるし。人数は多い方が良いだろう?」
ファ「そうと決まれば早い方が良いだろう。次の満月は3日後だ、これを逃したら次は一ヶ月後になる」
晶 「なら、明日の早朝に此処を出ましょう。今日はもうすぐ日が暮れてしまいますし」
ファ「あぁ、それが良いだろう」
晶「では、僕は来れそうな人に声をかけてきますね!長居してすみません」
そう言うと晶はぺこりと頭を軽く下げてファウストの部屋から出ていった
ファ「僕は明日の準備をするからそろそら出て行ってくれないか?」
フィ「あぁ、じゃあまた後で」
先程レモンパイを食べていたキッチンに戻るとほとんどの魔法使いが居なくなってネロが夕飯の下準備をしてるのが見えた
晶「ネロ!夕飯の下準備ですか?」
ネロ「あぁ、今日はローストポークでも作ろうと思ってな」
賢者の魔法使いになる前は料理人をしていたネロの作る料理は言わずもがな絶品である
しっとりと丁度いい火加減で焼きあがったローストポークは晶も大好物だった
晶「ローストポーク!?凄い手間のかかるやつじゃないですか」
ネロ「いや、賢者さんも慣れれば直ぐに出来ると思うぞ。それよりも、依頼の件どうなった?」
東の国からの依頼ということでネロも気になっていたのか晶にそう尋ねる
晶「あぁ、依頼の件はですね。ファウストもよく分からないみたいなんですが、取り敢えず早めに対処すべきということで明日の朝此処を出発しようかと……」
ネロ「明日の朝か、それはまた急なこった。なら晩飯は張り切らないとだな」
晶「それで、急ぎの用事が無いならネロにも是非来て貰えないかなと」
ネロ「うーん、そうだなぁ……でも俺が居なくなるとここにいるヤツらの飯がなぁ」