第4章 魔女
足枷が崩れると同時にセレーネは安心したようにゆっくりと目を閉じて気を失った
すかさずフィガロが駆け寄り様子を確認した
フィ「うん、身体に特に異常はないから大丈夫だと思う」
ファ「そうか……これからどうする、賢者達を村に戻してからかなり時間が経ってるぞ。早めに帰った方がいいと思うが……」
横目でセレーネをみながらファウストはそう言った
フィ「うーん、そうだな……もうこの子からあの甘い匂いはしてないみたいだけど、まだこの部屋には香りが蔓延したままだからここに人が来るのは良くないね。とりあえず村に戻った方が良さそうだ」
ファ「この子はどうする、ここに置いていくか?」
フィ「いや、村まで連れて行こう。どっちにしろこの場所にはもう一度調査をしに来なきゃ行けないだろうけど、何が起こるかわからない今この子を置いていくのは得策じゃない」
フィガロは魔法でセレーネの身を整えながらそう答えた
ファ「……それもそうだな。ならミチルはお前に頼んだ、この子は僕が運ぼう」
フィ「え〜、俺がセレーネちゃん運びたかったなぁ」
ファ「当たり前だろう。お前のとこの子なんだからな」
フィ「はいはい、わかったよ」
2人はそう軽口を叩きながらフィガロはミチルを背負い、ファウストはセレーネを抱き上げた
フィ「じゃ、行こうか」