第4章 魔女
晶「行けなかったってどういう……」
事ですかとは言えなかった、フィガロの目線の先には長い鎖のついた綺麗な装飾の足枷ががっちりとはめられていた
晶「酷い……誰がこんな事」
晶は何故だか、こんな可憐な少女に苦しみを強いたこの足枷を付けた人を許せないという思いがふつふつと湧いてきた
晶はフィガロ達ゆ近寄ると足枷を何とか外してあげられないかとじっと見つめた
ファ「賢者、気持ちはわかるが無理に外さない方が良い。複雑な呪いがかけられている」
晶「そんな……じゃあ、どうすれば」
ファ「方法が無いわけじゃない……ただ、それをこの子自身が許してくれるかだ」
フィ「そろそろ夜が開ける……レノ、村人を解放してあげて」
レノ「はい」
レノが縄を解くと男達は来た時と同様フラフラと歩いて外に出て行った
フィ「賢者様とレノとネロは下に降りて3人と村に先に帰ってて欲しい、この子は俺達で何とかする」
晶「分かりました……よろしくお願いしますね」
フィガロにそう言われた3人は少女を気にしつつも部屋から出て行った
フィ「さて、ルチル……大丈夫かい?」
ルチル「っ、フィガロ 先生」
ルチルは誰がどう見ても大丈夫ではなかった
ファ「何故その子を残したんだ」
フィ「この状態のルチルを外に出せるわけ無いだろう」
フィガロやファウストでさえ理性を失いそうになる甘い匂いに2人よりも若く魔力も弱いルチルは耐えらる訳がなかったのだ
『ん……んぅ、』
フィ「思ったより早く目覚めそうだな」
フィガロが少女を支え直すと少女は目をゆっくりと開いた
フィ「おはよう、よく眠れたかな?」
急に声をかけられフィガロの腕の中にいた少女は驚きジタバタと暴れ始めた
『っ、だ、誰?』
フィ「俺はの名前はフィガロだよ、フィガロ先生って呼んでね?君の名前は?」
『覚えてない……でも師匠は私の事セレーネって呼んでた』
フィ「さて、色々と聞きたいことはあるが……助けて欲しい?」
『助けるって……何から?』
フィ「この足枷から、満月の度に訪れる厄災から、この村から。助けて欲しいと言うなら俺は協力を惜しまないよ。君に外の広くて綺麗な世界を見せてあげる、そこにいる2人も力になってくれるはずだ」
そう言ってフィガロは2人をちらりと見た