第3章 隠された場所
翌朝:満月まであと2日 6時20分
エレベーター前
ミチル「おはようございます、賢者様!」
ルチル「おはようございます、賢者様。晴れて良かったですね」
晶「はい、おはようございます。東の国はどうだか分かりませんが、清々しい良い朝ですね」
晶が約束の10分前にエレベーター前につくころには東と南両方の魔法使いがすでに揃っていた
晶「それじゃあ行きましょうか」
魔法使い達がそれぞれ返事をすると晶達はエレベーターに乗り込んだ。この魔法のエレベーターは各国にあるエレベーターと繋がっていてそこまで一瞬で行くことができる所謂ワープスポットのような物だ
チーンという音がしてエレベーターの扉が開くともうそこは東の国なのだ
フィ「それじゃぁ、俺が先に行くからついてきてね。ファウストとネロは最後尾で、賢者様はレノの箒に乗せてもらいな」
晶「はい。レノックス、よろしくお願いしますね?」
レノ「おまかせください……賢者様は、俺がお守りします」
少しのんびりした口調のレノックスに緊張を解された晶はレノックスの箒の後ろに乗った
魔法使いと言えば箒というイメージが強いが、実際その通りで基本的に依頼の場所に行く時は箒に乗って飛ぶ
しかし晶は魔法使いではなく人間のため毎回誰かに乗せてもらうのだ、幸い高所恐怖症では無かったため何度か乗るうちに順応性の高い晶は慣れつつあった
幸いにも悪天候に見舞われることも無く、段々と寒くなっていく中、途中で休憩を何度か挟みながらなかなかの距離を日が暮れる前に飛ぶことができた
フィ「うん、多分ここだね」
ファ「あぁ、おそらくな」
ミチル「森しかありませんよ?この森のどこかに村があるんですか?」
フィ「いや、ここにある。取り敢えず降りてみよう」
その言葉を皮切りにみな箒にから地面に降りて当たりを見渡した
ファ「侵入者には村を見つけられないようになって居るのか……」
フィ「そうみたいだね、村が見えないように結界で隠されてる、魔法使いがいるのか、魔法装置か……」
ミチル「じゃあ、どうやって村の中に入るんですか?」
フィ「うーん……ゴリ押しで入ってみるしかないかな。フィガロ先生が先に入るからその後に皆もおいで」
そう言うとフィガロは前に少しだけ進んだ