第8章 真冬
小田原城に来た客人とは、奥州の片倉小十郎様だった私がそれを知った理由は侍女から聞いた。
優実「どうして来たのでしょうか?」
大広間にお茶を運んだ、侍女に聞くと首を横に振って答える。
侍女「すみません、分からないのです二人とも黙っていましたから」
そっか侍女に話せば私に、伝わるってことぐらい小十郎様はお見通し。
すると侍女がお饅頭と急須を、お盆にのせて渡してきた。
侍女「気になるなら、話を聞きに行って下さいこれ持てば口実になります」
私はお盆を持って大広間に向かう、襖の前で正座すると声が聞こえてきた。
小十郎「政宗様は最近執務を、しません部屋に引きこもり誰も入れようとしないのです」
氏政「じゃがのう優実は、もうすぐ祝言なのじゃだから本人には」
私は思わずこれ以上聞けないから襖を、開けて急須とお茶菓子を置いてその場を去った。
私はその後早足で、炊事場へと行った。