• テキストサイズ

この身は君しか愛せない【ONE PIECE】

第1章 本編


実習も終わりに近づき、名残惜しさが募る頃。クラスの皆とも仲良くなり、というか仲良くなりすぎて先生と生徒の垣根が危うくなって指導係の先生に注意を受けたこともあるほど楽しい毎日だった。
中でも一番仲良くなったと思っているのは、今隣で片付けの手伝いをしてくれている彼、トラファルガーくんだ。よく手伝いを申し出てくれる彼といろんな話をしたし、意外にも話の馬が合うからか会話がとても楽しい。

「そっか、高校卒業したら日本とはお別れなんだね」
「あぁ。ようやく本決まりになったからな。卒業まで待って貰えるように交渉してたんだ」
「頭がいいと世界が広がるね。そして養育してくれてる保護者の方に感謝しなさい」
「コラさんの方にはしてるさ」
「ドフラミンゴさんの方にもね」

幼くして家族を亡くしている彼は遠方のドンキホーテ兄弟に引き取られて暮らしている。そしてかなりのやり手ビジネスマンな養育者達は彼の才能を伸ばすため、医者を目指す彼のために一流の大学のある海外へと送り出すことにしたようだ。だから大学は日本ではない為、仲間と離れるのが少し寂しそう。

「なぁ、先生はやっぱり大学卒業後は教師か?」
「…それはまだ決めてない。取り敢えず道を広げたくて色々手を出した結果ここにいるだけなんだ。またまだやってみたいことは沢山ある。こんな年だけどね」
「別に卒業したらすぐに働かなきゃならねぇ決まりはない」
「ふふ、柔軟ね。でも私もそう思ってる。人生は冒険よ!」

大人びた彼とは本当に年の差があるのか分からなくなる程深く話ができる。なんなら私の進路相談もしてほしいくらいだ。いや、もう話をしている時点で意見を貰ってしまっているが。

「冒険、か…」
「そうよ。なんでもチャレンジしてみなくちゃ結果は分からない。法に触れなければなんでもアタックあるのみ!砕けたら砕けた時に考えれば良いの」
「勇ましいな」
「こんなんだから彼氏の一人もできないのよね」

威勢が良すぎるのが駄目なのか…とお転婆な部分を反省してみるもののこれが私だからしょうがない。いつか理解してくれて、そんな私でもいいといってくれる人は現れるはずさ。
まぁ現れるならなるべくなら早い方がいいけど。


/ 24ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp