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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第1章 もう1人の最強


「はーい、今日は特別に実践テストをやります!」
「えー、そりゃないわぁ。おろしたてのジャージ汚したくないし」
「はいはい!五条先生!実践って何やんの!?」



ここは、東京都立呪術高等専門学校。
通称高専。
呪術師を育てる機関である。



「今日は特別に僕が相手してあげるよ〜」



五条悟。
呪術師として日本に5人しか存在しない特級呪術師に当たる実力者。
自他共に認める呪術師最強だ。
癖のない白髪に、曇りのない蒼眼は今は目隠しで覆われているが、190を超えるかなりの長身。
軽薄な態度とは裏腹に、物凄く強い。




「と、その前に〜、実は副担任が今日から復帰だから、皆仲良くねー。
多分授業終わった頃に来ると思うよー。
そんじゃ、皆着替えてグラウンドに集合!」





*****



「……ラスト1体。これで今回の任務は完了ね」



私の下に広がるのは呪いの屍。
高く積み上げられた屍の数は軽く100は居るだろうか。
10を超えた時点で数えるのをやめた。



「今回の任務長かった……全く悟ってば面倒な仕事全部押し付けて来て。
絶対戻ったら文句言うんだから」



私にこの長期任務を振った張本人の顔を思い浮かべながら、下に降りた。
私、辻咲真白は呪術師だ。
普段は高専で1年の副担任をしているが、今は訳あってこの長期任務をこなしている。
本来行く筈だったあの馬鹿が駄々をこねて上を脅したせいだ。
すべてあの馬鹿な同期が悪い。



「お疲れ様でした、真白ちゃん」
「ちゃん付けはやめてください、もうそんな歳じゃありません」
「あらあら、わたしにとってはいつまでも可愛い後輩よ。真白ちゃん」



彼女は桜井さん。
私の高専時代の先輩で、今は高専の補助監督をしている。
主に私に着いてくれることが多い。



「さ、戻ろっか、真白ちゃん。
今日は高専に顔を出す日なんでしょう?」
「あ、そうだった。間に合うかな」
「任せなさい!高速飛ばして行くわ」
「あ、うん。安全運転でお願いしますね」



桜井さんの運転する車に乗り、悟に電話を掛けようと出した携帯の画面を見て、やめる。
真っ黒な画面はバキバキに割れていて。
操作すらも出来ない状態。
確か出張に行く前に悟が逆ギレして壊したんだった。
いけない、修理に行くの忘れてた。
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