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【呪術廻戦】溺愛君主は甘やかしたい

第7章 灯火


「真白ー、入っても良い?」



コンコンと珍しく外からノックをする悟。



「うん、良いよ」
「体調大丈夫?悪くなってない?硝子はなんて?」



心配そうにベッドの傍に寄る悟。
いざ言うとなると凄く緊張する。
ないとは思うけど、拒否されたらどうしよう。
まだ婚約前だし早過ぎとか思われたりしないかな?
今じゃないとか言われない?



「真白?顔色悪いよ、少し横になる?」
「ううん、あのね、悟」
「うん」



緊張で手が震えるのが分かる。
プルプルと小さく揺れ、抑えようと思っても零れてしまう。
早く言わなきゃ。
大事なことなんだから、すぐに。



「……真白、大丈夫。
ゆっくりで良いよ、僕は待ってるから。ゆっくり話してくれる?」



ベッドに腰掛けている私を正面から抱き締め、トントンと優しく背中を叩いてくれる。
悟はやっぱり優しい。
こんなにも優しくて素敵な人と一緒に居られるなんて幸せ過ぎる。



「あのね?あの……」
「うん?」
「……っ、で、できたの……」
「何が出来たの?」
「悟の……」
「うん」
「……赤ちゃん」
「うん?真白、なんて?」



トントンと叩いてくれていた手が止まる。



「悟の赤ちゃん出来ました」
「……まじ?」
「まじです」
「え?居んの?ここに?」
「うん、さっき硝子にエコー写真も貰ったの。
ここの小さく白くなっているのが赤ちゃん」



貰ったばかりのエコー写真を見せる。
我ながら顔がデレデレしていると思う。
だらしなくてこんな顔恥ずかしいけど、今はとにかくこの幸せに浸りたい。



「真白。大好き、ありがとう」
「えへへ、私も悟のこと大好き」
「きっと真白に似て可愛い子が産まれて来るんだろうなぁ」
「悟に似てイケメンかもよ?」
「……真白はあげない」
「自分の子供に嫉妬してるの?悟可愛い」



元気に産まれて来いよー、と私のお腹をそっと撫でる悟はとても優しい顔をしていた。
悟に似て強くて優しい子が産まれて来てくれたら良いなぁ。
自由奔放に育たないように、私がちゃんと教えなくっちゃ。



「私しばらくはあんまり動けないから、代わりにお仕事頑張ってね?パパ」
「うわぁ、それ凄いキた。抱きてぇ……」
「ふふ、だーめ」
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