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Dusty knife【アンテ】

第13章 くどかれる【フラウィ】





「キミはボクと同じ化け物だ。
 お互いを殺し合わずにはいられない」


「何度も、何度も、ボクはキミに
 殺されたよ。痛かったなぁ・・・」


「その顔は自覚が無いようだね」


「まさか、今更キャラに
 責任を押しつけてないよね?」


「結末を分かっていて、
 キミがキャラを導いたんだ」


 フラウィはニヤッと笑った。
 今までの凶悪な悪人面とは少し違う。
 イタズラを見つけた時の様な顔だ。


「恋とか愛とかボク達の間に
 存在すると思う?」


 PLAYERは否定した。


「でもボクはキミが好きだよ」


「これからはボクと組もうよ」


「・・・」


 PLAYERは断った。
 フラウィは機嫌を損ねる事無く、
 寧ろその答えが妥当である様に頷いた。


「キミとボクはそっくりだけど、
 決定的に違う所もあるよね」


「キミにはこの世界の決定権があって、
 ボクにはない。そして・・・」


「これはボクの思い違いかも
 しれないけど、キミには、
 人を愛する力がある」


 PLAYERは、フラウィの花弁を弄った。
 顔を揉まれながら、
 フラウィは喋り難そうに喋りかける。


「ねえ、ボクがこんな事を言うのは、
 自分でもすごくヘンだと思うけど、
 お願いだよ」


「キミはボクと違って、
 また正しいことができるハズなんだ」


「だから、ボクをころ さな で・・・」


 ブチブチッ!
 花弁が千切れた。
 フラウィの顔が裂けていく。


 フラウィだった花が散って
 宙を舞った。
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