第12章 くどく【サンズ】
サンズをくどいた。
彼を口説くのは初めてだ。
「ひょっとしてアンタも
同じ気持ちなのかい?」
サンズはニタニタと笑いかけている。
サンズに気持ちを伝えた。
「オイラも好きだぜ」
「ポテトにもバーガーにも合うし」
それはケチャップだ。
「あれ?ケチャップの話じゃなかった?」
サンズはおちょくっている。
スケルトンの頭を拳でグリグリした。
「イテテテッ」
「なんだ。アンタは
ケチャップが好きじゃないのか。
残念だな」
「・・・」
サンズはPLAYERの顔をみて、
肩をすくめた。
「分かった。ちゃんと答えるよ」
「アンタのことは好きじゃなくも
なくもなくもなくもなくもないな」
つまり好きということ。
「下から数えて一番目くらい」
「・・・」
「なんつって。でもオイラみたいな
ホネじゃアンタの相手は
つとまらないぜ。もっとホネのある
ヤツを探すんだな」
サンズは片目を閉じると、
PLAYERの前から消えてしまった。
リセットボタンを押した。