第10章 くどかれる【パピルス】

　「いつのまにか、くびったけなのは
　オレさまのほうだったのだ。
　だから、もう１どだけ、オレさまに
　チャンスをくれないか？」


　「・・・」


　パピルスはいったん、うつむいた。
　そして、まっすぐにPLAYERをみつめた。


　「デートをした、あのひ・・・
　あのときは、きずつけてごめんなさい」


　「・・・」


　「ゆるしてくれるのか？」


　「ニャハッ、ありがとう！
　やはりきさまは、やさしいな」


　「オレさまは、きさまを
　しあわせにしたい。
　いまもそのきもちはかわらない。
　オレさまが、きさまを
　もっともっとしあわせにしたいのだ」


　「えっと・・・だから・・・
　その・・・」


　「ああああいッあいしてるよ・・・！！」


　パピルスはそれだけいうと、
　にげだした。