第1章 Sweet Finder
今時ネットで何でも手に入る。漫画も、食べ物も、株も、情報も。
彼女の着ていた制服から彼女の学校は簡単に特定出来た。あの駅が学校の最寄り駅のようだ。
高校生かと思っていたけど中学生だったようだ。JCキタコレ!最近のJCは発育がいい。
学校のサイトの部活ページで、彼女の写真も見つけられた。テニス部らしい。ユニフォームがドチャクソ萌える。
SNSに学校名を打ち込んで検索したら、彼女の本名も特定出来た。
本田 桃乃ちゃん。写真を見る限り同姓同名の別人ってわけではなさそうだ。
生年月日に血液型、趣味やよく行く店も全て丸見え。
服装1つで相手の全てが分かる。世の中狂ってやがる。
そんな狂った世の中を甘く見て個人情報を垂れ流しているJCの方が狂ってやがる。
「まだまだ子供なんだねぇ・・・。」
小さく笑って、印刷した愛おしい桃乃ちゃんの顔写真を眺める。
自分が可愛い事に気付いてないのだろうか?ガードが甘いからこうやって変なおじさんに付け狙われるんだぞ。
悪いのは君の自覚の無さだ。自分の身は自分で守らなきゃ。ネトストされたって文句は言えないね。
ネットに上がっていた彼女の写真は8枚。ぺらぺらのA41枚で収まってしまう数だった。
「もっと欲しいなぁ・・・。」
とは言っても、そう都合良く何枚もネットに上げられるはずもなくて。
上げられたとしても、お友達とピースして撮った小さな小さなものだろう。
「・・・そうだ。」
自分で好きなだけ撮ればいいじゃないか。